冬でも脱水症状のリスクがある?脱水症状の原因と対策
AIG損保 事業者さま向けメールマガジン (弊社配信)
1 はじめに
脱水症状と聞くと、夏に起きるイメージが強いですが、実は冬にも脱水症状が起きるリスクがあることをご存じでしょうか。従業員の健康のためにも、冬場にも脱水症状のリスクがあることを喚起し、こまめな水分補給をはじめとする対策をとることが大切です。
ここでは、冬場にも起こりうる脱水症状の原因と、社内で共有したい脱水症状対策のポイントについてご紹介します。
2 冬でも脱水症状を引き起こすリスクがあるのはなぜ?
なぜ、冬でも脱水症状のリスクがあるのでしょうか?3つの理由を見ていきましょう。
●人間には1日2.5Lの水が必要
私たち人間は、冬場でも普通に生活しているだけで、1日に2.5Lの水分が失われています。この失われた水分は、体内で作られる水分や食事から得る水分だけでは補うことができません。
そこで、こまめに水分補給することが大切なのです。特に冬場は、夏よりも水分補給をおろそかにしがちですから、意識して水分をとる必要があります。
●飲み物の利尿作用でいつもより尿が多くなる
アルコールや多量のカフェインを含む飲料には利尿作用があるため、より多くの水分が失われます。例えばビールを10本飲むと、飲んだ量よりも多い11本分の水分が、尿として排出されてしまうといわれています。
ですから、新年会でアルコールを大量摂取したり、寒いからと言って仕事中にコーヒーをたくさん飲んだりする場合は要注意といえるでしょう。
●感染症によって脱水症状が引き起こされることも
感染症によって嘔吐や下痢などの症状が続くと、体から多くの水分が失われ、脱水症状を引き起こしてしまうケースもあります。冬場は、ノロウイルスなどの感染症も流行するため、予防を徹底することも大切です。
※出典:厚生労働省HP 「健康のために水を飲もう講座」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000165091.pdf
※出典:厚生労働省HP 「ノロウイルスに関するQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
3 脱水症状による病気のリスク
水分不足は、脱水症状以外にもさまざまな健康障害の要因となります。
夏場に限らず、脱水症状は脳梗塞や心筋梗塞など、さまざまな病気の引き金にもなるため、従業員の健康のために、こまめな水分補給の徹底を社内で共有しておきたいところです。
※出典:厚生労働省HP 「『健康のため水を飲もう』推進運動」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html
4 従業員に喚起したい脱水症状の予防方法
ここからは、従業員に共有したい、冬の脱水症状を予防するための3つのポイントを見ていきましょう。
●勤務中のこまめな水分補給
夏は、熱中症対策として意識的に水分補給をする人が多いですが、汗をかきにくい冬は、つい水分補給をおろそかにしがちです。しかし、前述したように、私たちの体からは毎日2.5Lほどの水分が失われており、冬場は空気も乾燥しているため、実は体が多くの水分を必要としているケースも多いのです。
社内で、冬場も脱水症状のリスクがあることを共有し、こまめな水分補給を呼びかけると良いでしょう。
●冬のオフィスの乾燥対策
空気が乾燥していると、私たちの体はより多くの水分を必要とします。特に、冬場のオフィスは、暖房機器によって乾燥しがちです。大型加湿器を設置したり、観葉植物を置いたりして、乾燥対策を行いましょう。
●アルコールやカフェインの大量摂取に対する注意の呼びかけ
新年会シーズンでのアルコール大量摂取や、年末の忙しさからコーヒーやエナジードリンクでカフェインを過剰摂取してしまうケースも少なくないでしょう。
前述したように、アルコールやカフェインには利尿作用があるため、体内から多くの水分を失ってしまう原因となります。お酒やカフェイン飲料の過剰摂取は避けるよう、社員へ自己管理を促しましょう。
5 おわりに
冬場の脱水症状の原因とその対策についてご紹介しました。
従業員の健康を維持し、大きな病気につながるリスクを減らすためにも、年間を通して適度な水分補給を徹底することを共有しましょう。